投稿日:2021年8月22日 | 最終更新日:2023年4月23日

抜歯を回避する歯周組織再生療法

歯を支えている周囲の骨などの組織を、薬剤を使って回復する再生療法について解説します。

病気にも重症度(病気の進行度)があるように歯周病においても軽度から重度までさまざまな状態があります。
なかでも、重度の歯周病の診断をされた場合は抜歯になることも少なくありません。現に日本人の歯の喪失原因の40%はこの重度歯周病によるものです。
この重度歯周病になっている多くの歯を適切な診断かつ正確な治療技術で救うことができる理由は、日本でも数少ない日本歯周病学会専門医・日本臨床歯周病学会指導医による歯周組織再生療の治療オプションを提供できるからです。

歯周病は歯の周りにある歯槽骨を吸収してしまうため、病気が進行すると、どんどん歯槽骨が少なくなっていきます。この歯槽骨の吸収は、ほとんどの場合、歯周病が完治しても元の形には戻りません。この吸収した歯槽骨の形に添うように、歯肉が表面を覆っていますので、歯の表面が以前と比べ多く露出しますので、歯が長くなったように見えてしまったり、歯に隙間が空いてしまったり、場合によっては歯がしみるといった症状がでてくることがあります。今までの歯周病治療では、歯が抜けてしまう前に、これ以上病気が進行しないように止める事だけで、元の状態に戻すことはほとんど不可能でした。ところが最近では、歯周病により破壊された歯の支持組織を再生させ、歯をできるだけ元の健全な状態に戻す治療法があります。しかし、あまりにも重度に進行した歯周病では、この治療が困難な場合もあります。

他医院で抜歯を勧められた患者さんも是非ご相談下さい。

一般の歯科医院では、行われていない歯周組織再生療法という治療法があります。歯周病が進行し、歯を支える骨が失われてしまった結果、抜歯を勧められたけれども何とかして歯を残したいという患者さんの治療を積極的に行っています。

再生療法の概要

歯周病によって失われた骨等の歯を支えている組織を回復する治療法です。失われた組織を回復するために必要な場所を作り、失われた組織を誘導する薬剤をその中に入れ、失われた骨等の組織を再生させる治療法です。

当院では、再生をするために必要な細胞を歯の根の表面にくっつけるタンパク質 — エムドゲインや再生をするために必要な細胞を増殖させる成長因子( rhPDGF ) —Gem21 といった誘導薬剤を用います。

再生療法の流れ

1. 歯周病によって骨が失われ、深い骨欠損(骨吸収)が歯の周りにあります。

歯周組織再生療法が可能なスマイルライン歯科・六本松矯正歯科

 

2. 歯肉を一時的によけて、骨欠損部分を明確にし、さらに歯の根を徹底的にきれいにします。

歯周組織再生療法が可能なスマイルライン歯科・六本松矯正歯科

 

3. 組織誘導薬剤を歯の周りに、注入します。

歯周組織再生療法が可能なスマイルライン歯科・六本松矯正歯科

 

4. 歯肉を元に戻し、組織誘導薬剤を密封します。

歯周組織再生療法が可能なスマイルライン歯科・六本松矯正歯科

 

5. 半年から1年をかけて、組織誘導薬剤が骨を再生し、患者さん自身の体の一部に変化します。

保険が適用」される骨再生療法も実施しています。

重度歯周病の歯を守るためのインプラント治療

当院は、患者さんの将来のためにも歯周病による抜歯を極力回避し、1本でも多くの歯を残したいという方針のもと、日々診療にあたっています。
さまざまな治療法を駆使して、重度歯周病においても極力歯を残すよう努めています。しかし中には、再生療法を用いても保存不可能な歯があります。
そのような場合、歯が抜けた後にそこを補わなければなりません。ブリッジや入れ歯という選択肢もありますが、他の歯への負担が大きくなり今残っている歯も将来ダメになってしまうことが考えられます。
残っている歯をできるだけ長持ちさせるため、当院では、インプラントという選択肢を用意しています。歯周病専門医とインプラント専門医のWライセンスを持つ理事長が無駄に歯を抜かないインプラントを行うことで長期的にお口の状態を安定さえることができ、インプラントによる荷重の分担で歯周病進行のリスクを下げることができます。
歯を残すことを常に考えている歯周病専門医でありインプラント専門医でもあるので最善の治療方法を選択できます。

歯周病の治療をしても再発してしまい、
何度も歯科医院に通われている方。
一度、ご相談ください。

唾液検査による「歯周病リスクチェック」

  • 歯周組織再生療法が可能なスマイルライン歯科・六本松矯正歯科
  • 歯周組織再生療法が可能なスマイルライン歯科・六本松矯正歯科

当院ではわずか5分で「歯周病リスク/口臭程度」を解析する機器を導入していますので、興味のある方は、お気軽にスタッフにお声がけください。

歯周病治療についての総合解説

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