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六本松の歯医者|MTAセメントによる歯の保存治療

    投稿日:2020年10月6日 | 最終更新日:2021年8月22日

    六本松の歯医者|MTAセメントによる歯の保存治療

    (Mineral Trioxide Aggregate)

    虫歯が深くなって神経にまで達している場合、治療のひとつとして「抜髄(ばつずい)」、
    いわゆる歯の神経を取るという処置が必要になります。

    しかし、歯の神経を取ると歯がもろくなったり、虫歯の再発に気づきにくいことが原因で
    歯の寿命が短くなったりなどのデメリットがあります。

    ご自身の歯を末永く残すには、できるかぎり神経を取り除かないことが大切です。
    そこで近年注目されているのが、MTAセメントを使用した歯の神経の保存治療です。

    1993年に米国で開発された歯科用の水硬性セメントで、諸外国では、1998年以降、虫歯や歯科治療によって歯の底に穴があいた場合や歯にひびが入った時などに用いて実績を挙げています。
    ただの虫歯の穴ではなく、歯から骨に抜ける穴を埋めるのに使うことが可能なセメントなのです。海外では、様々な臨床応用が認められていますが、日本では2007年に覆髄材としてのみ、薬事認可されました。
    MTAセメントは、歯科材料の中では珍しく濡れている環境でも硬化でき、硬化するとき膨張するという特徴があります。なので、根の先が大きく開いている場合などは出血や浸出液のコントロールが難しいため従来の方法よりこのMTAセメントの使用を薦めております。

    MTAメントは封鎖性にとても優れており、隙間が少ないので、虫歯菌が侵入することは非常に困難です。MTAは、根っこの修理に使用することを厚生労働省は、認めておりませんが、アメリカをはじめ海外では、それしかないといわるほど一般的な治療法です。厚労省の認可のない治療法になるために現在は自費治療扱いになります。

    3Mixという素晴らしい治療方法を見つけられた先生がいます。

    但し、一部薬剤が歯科適応ではないため保険制度上や薬剤アレルギー発生時の懸念が残ります。
    近年世界ではMTAセメントが多くの分野で使用されるようになりました。まだ日本では未承認のMTAセメントも多いでが、いずれも世界的には高い評価を得ています。
    大きな流れは、3MX→ドックベストセメント→MTAセメントへと変化し、より良好で予知性の高い治療方法へと移行しています。
    スマイルライン歯科・矯正歯科六本松では、MTAセメントを使用した治療を受けることが可能です。

    1. MTAセメントとは?
    2. MTAセメントとはMineral Trioxide Aggregateの頭文字をとったもので、歯科用の水硬性セメント。ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、酸化ビスマス、石膏などが主な成分です。MTAセメントは強アルカリ性(PH12)で、強い殺菌作用をもち、口腔内のように水分の多い状態でも硬化する性質を持っています。
    3. どんな治療に使われるの?

    歯の中の神経にまで達した深い虫歯の場合、神経を取る治療を行わないといけなくなります。
    しかし歯の神経を取ると、
    歯がもろくなる
    虫歯の再発に気づきにくいため結果的に抜歯が必要になってしまう
    大きく削るため歯の強度が弱くなる
    などの理由により、歯の寿命が短くなる可能性が高くなります。

    MTAセメントを使用した治療は、このような根管治療を回避し、できるだけご自身の歯を長持ちさせるとして、最近注目されている治療方法です。

    具体的には露出した神経や血管をMTAセメントで覆うことによって歯の神経を残します。

    1. 【MTAセメントの成分】
    2. 主に、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、酸化ビスマス、石膏など
    3. 【MTAセメントでできること】
    4. ・殺菌作用があり、デンチンブリッジ(保護層)ができるため、歯の神経を取らなくてはならない場合でも神経を残せる可能性が高くなります。歯の根っこの中の治療、いわゆる根管治療に通常使用する水酸化カルシウムでもデンチンブリッジは形成されますが、MTAセメントのほうが良質なものができます。・穴が開いてしまった歯(パーフォレーション)や、ヒビが入ってしまった歯は通常抜歯する可能性が高いのですが、MTAセメントで穴やヒビを封鎖して、抜歯を回避できる場合があります。・根管治療(歯の根っこの治療)をしても、なかなか痛みや違和感が取れなかったり、排膿が止まらなかったりして、治癒しないことがあります。そうなると多くの場合は、抜歯せざるを得ないのですが、MTAセメントを使用することで抜歯をせずに治すことができます。
    5. 【MTAセメントのメリット】
    6. 水、組織液などで濡れている状態でも硬化する
      口の中は水分、組織液、血液などで湿った状態です。ほかのセメントは、通常湿った状態だと固くならなかったり、接着力が低下したりしますが、MTAセメントは濡れている状態でも硬化します。●強い殺菌作用をもっている
      MTAセメントは強アルカリ性(PH12)で、強い殺菌作用をもっています。 通常ほとんどの細菌は、PH9.5で破壊されます。生体親和性が高い
      MTAセメントは体の中に入れても悪い影響の少ない、体にやさしい素材です。セメントが硬化するときに膨張する
      MTAセメントは硬化するときに膨張します。そのため、より緊密に患部を封鎖することが可能になります。良質なデンチンブリッジ(保護層)が形成される
      MTAセメントを使用すると良質なデンチンブリッジ(保護層)が形成されます。それによって患部に細菌が入り込むのを食い止める効果も期待できます。
    7. 【MTAセメントのデメリット】
    8. ・変色する場合があります。
      ・非常に高価です。1グラムあたりが金よりも高価になります。
      ・ほとんどのケースで保険適用外となります。
      ・根管内に入れた場合、固いので除去が困難になります。
      ・扱い方が少しむずかしく、操作性が悪くなります。
    9. 歯の神経を取る前の最後の一手としてMTAセメントがあります。
    10. スマイルライン歯科六本松では、できるかぎりご自身の歯を残すことを大切に考えています。MTAセメントを使用した治療は、歯の根っこの中(根管内)に充填すると除去が困難なため、再度根管治療をするのがむずかしくなるという欠点はありますが、それ以上にメリットがたくさんあります。どうしても根管治療で治癒しないときの最後の一手として、抜歯の前に考えていただきたい治療方法です。また、根管治療(歯の根っこの治療)をしても治癒しない場合、治療済みの歯で、歯の中に土台(ポスト)が入っていてその除去が困難な場合などに、歯根端切除術という方法で治療するケースがあります。外科的な処置になりますが、このときにMTAセメントを併用すると、予後がよいと考えられます。あらかじめ充填に適した粘稠度に調整された、ペーストタイプの水硬性セメント「エンドセム」治療費
    MTAセメント(保険外材料輸入品)1歯 1回 ¥25000(税込)
    MTAセメント別の用途

    このMTAセメント(商品名 プロルート)には、特殊な用途があります。それは、穴埋め用としての用途です。ただの虫歯の穴ではなくて、歯から骨に抜ける穴を埋めるのに使うものなのです。又、最近では、深い虫歯を削っていった場合に歯随(神経)が露出して出血して来る場合があります。ひと昔前なら、神経を全部取る方法が一般的でした。しかし、このMTAセメントの出現により、直接覆髄(ちょくせつふくずい)と言って、部分的に歯髄を除去してこのセメントを置いておくだけで、全部歯随を取る事が不必要が場合も多くなりました。

    今までは、ここを穴埋めするのに適した材料はありませんでした。なぜかと言うと、骨に抜けている歯の穴は出血などにより、濡れていたり、湿っていたりして通常のセメントではしっかり接着しなかったからです。厳密に言うと、スーパーボンドと言う接着剤も濡れている環境でも接着はしたのですが、詰めにくいと言う欠点がありました。ところが、このMTAセメントは詰め込む事が簡単にできるのです。

    しかし、日本での薬事承認は直接覆髄と言って、歯の中に使う事により取得されました。

    このMTAセメントはとても高額です。1グラムが約7千円もします。この値段が凄く問題なのです。この値段では保険診療で使う事は事実上無理なのです。
    なぜならば、穴を埋める事に関しての保険の診療報酬はありませんし、もしも覆髄に使ったとしても診療報酬は1880円(2018年現在の保険点数)で全ての処置をしなければなりません。

    つまり健康保険の場合は、安価な水酸化カルシウムを使わざるを得なく、MTAセメントは自費診療でしか使用できないのが現状です。叉、混合診療との関係もあり、このセメントを使う場合は、これに付随する診療行為も全て自費でするようにされています。

    MTAセメントによる穿孔症例の成功率

    一昔前までは、穿孔をしてしまったら、歯は終わりと考えられていました。
    穿孔とは、根の治療(根管治療)を行っている時に、多くは誤ってドリルを使用し歯の中から外に突き抜けててしまう事です。

    現在では、穿孔してしまっても、このMTAで修復をすれば、かなりの確率で抜歯を回避出来る事が分かってきました。

    治療後12-107カ月の評価では、86%が治癒をしたと述べてます。また、穿孔の大きさは3ミリを超えると成績が落ちる様です。

    文献

    Mente J et al.Treatment outcome of mineral trioxide aggregate: repair of root perforations-long-term results.J Endod.2014 Jun;40(6):790-6

    まとめ

    神経を取ると歯の寿命は短くなります。また近年はインプラントがとても進歩し、流行しています。しかし、ご自身の歯に勝るものはありません。スマイルライン歯科六本松では、ご自身の歯をどう残すかを考えることが重要だと思っています。

    そこで新しい治療方法としてご提案したいのが、MTAセメントを使用した歯の神経の保存治療です。MTAセメントは、本来抜髄(歯の神経を取ること)や抜歯をしないといけないケースでも、抜髄や抜歯をせずに虫歯を治癒させ得る、とてもよい素材です。

    MTAセメントを使うことによってご自身の歯が残せるかもしれません。当クリニックに通院中の患者様で、MTAセメントを使用したほうがよいケースはもちろんご案内いたします。また、他院にて神経を取るしかない、抜歯してインプラントにするしかないといわれた方もお気軽にご相談ください。

    また、ここでは簡潔な説明になっておりますので、わからない言葉や疑問に思ったことなど、些細なことでもどうぞお気軽にお問い合わせください。

    スマイルライン歯科・矯正歯科六本松

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